深まる謎 犯人はいったい誰なのか…?
人がまた一人死んだ。
「くそっ。いったい犯人は誰なんだ…」
篠田警部補の怒りとあせりは、頂点に達していた。
ーーーこの推理小説では、状況の説明は一切省く。
登場人物も篠田警部補だけであるーーーーーーーー
ただここで言えることはただ1つ。
篠田警部補は人一倍正義感が強く、
この「ヤマ」をずっと追い続けてきて、
もぅすでに、ありとあらゆる考察は出し尽くしていた。
(今となっては、全ての人間が容疑者に見える…)
これが篠田警部補の正直な感想だった。
いつも想うこと、それは
「もう絶対に犠牲者をだしてはいけない」
ありとあらゆる「ヤマ」を解決してきた彼だったが、
今回のヤマは一番犠牲者が大きく、
尚且つ犯人の目星すらつかない
全くお手上げの状況になっていた。
そんな中の出来事である。
犯人(……・・)
…つづく
篠田警部補はひとつひとつの疑問を整理していた。
まず一番大きな疑問、
(なぜ俺の周りでばかり事件が起こるんだ)
(犯人はまるで俺の事を常に見ているかの様だ)
そして事件は一貫性を帯びてない。
そろそろ起きるかな、と思えるころ
ある意味常にベストなタイミングで発生している。
しかも証拠は一切無し。
(まるで神がかりにでもあったようだ…)
篠田警部補の推理は、またふりだしに戻されてしまう。
殺される人間にも一貫性が無い。
金持ちでいけすかない人間が殺されたかと思うと、
人々に安らぎを与える、なぜこんな人が殺されなければ
と思うような人間も犠牲者になっている。
単独犯のようにも見えるし、複数犯のようにも見える。
もはや支離滅裂だ。
しかし篠田警部補は諦めるわけにはいけなかった。
なにが彼をこの事件にこれほどかきたてるのか…。
彼はこの事件には自身の宿命のようなものを感じていて
この事件を解決するまでは、全ては終わらない
自信の存在意味もない、そんな考えに犯されていた。
そのような中
遂になにがキッカケになったのかはわからないが、
もしかしたら、篠田警部補の長年の経験からくる勘か
それとも、執念によるものか
とにかく、直感が働くこととなる。
篠田警部補…(!)
そのころ犯人も…(!)
つづく
遂に犯人がわかった!
篠田警部補「そんな事が…。しかし、もはや
それしか考えられない」
(犯人は…)
[賢明な読者の諸君は、すでにお気づきの方もいるだろう]
篠田警部補「犯人は、「俺」だぁあ!!!」
(も、もはや、それしか考えられない。
もしそうだとすると、今までの事件全てに説明がつく
当然俺には自覚は無いが…しかし…何かが俺を操作している…)
篠田警部補「自分にも、信じがたいが、それしか無い」
そこで問題になるのは、まだ証拠と証人が不十分だということだ。
篠田警部補は、まさか自分を立証する羽目になるとは
今までの人生一度も考えたことは無かったが、
ここまで来たらやるしかない…。
そぅ、なんとしても次の犠牲者が出る前に…。
(それにしても、俺の自覚が無いってのにどうやって…。
ありふれてはいるが、催眠術にでもかけてもらうか。)
篠田警部補は、優秀な催眠術師に記憶の中の潜在意識まで
調べてもらうことにした。
しかし…結果は出なかった。
篠田警部補「そんなはずは無い!
では、いったいどうすればいいのだ!?」
篠田は誰に言うともなく、天に訴えた。
その時である!
犯人「ふふふ…その疑問には私がお答えしよう。」
篠田警部補「誰だ!?」
つづく
篠田警部補「何ものだ、お前は!?」
犯人「俺か…俺は犯人だよ」
篠田警部補「そ、それはありえん!ありえるはずが…」
犯人「そうさ、お前は犯人だよ、しかし、真犯人は俺だ。」
篠田警部補「何!では、俺を操作していたのはお前か!
しかし、催眠術では何も出てこなかったのはどういうことだ…」
真犯人「さすがにするどいな。しかし俺を真犯人とするには
十分な証拠と証人が存在するのだよ。」
篠田警部補「ど、どういうことだ・・」
真犯人「ふふふ、まだわからんのか?
以前に言っただろう、この事件には登場人物は
お前しかいないのだよ。
なのになぜだ?なぜ俺はここに存在する?」
篠田警部補「ま、、、まさか…そんなことが、あるはずが…。」
真犯人「ふ、ようやく気づいたらしいな。
そうだ、お前の予想どおりだ。さすが私が作ったキャラだけはある。実に優秀な頭脳と経験をあわせ持っている。
だが、お前には私を捕まえることができん、そぅ永遠にな」
篠田警部補「くっくそ…た、たしかにお前の言うとおりかもしれん。証人も証拠も十分に揃っている、にもかかわらず、俺には
お前を捕まえることができん…。」
真犯人「そうだろう、そうだろうとも。」
篠田警部補「しかし!俺は決してあきらめん!最後まで!」
真犯人「なに!ば、ばかなことはやめろ!おまえがあきらめ
なかったら、この話はどうなる!?」
篠田警部補「俺とお前の戦いは永遠に終わることは無い。そう
永遠になぁ!そろそろ姿を現せ!」
作者「ぅぅぅううううわぁぁあああああああああ!!!!」
~激終~
真田は気が狂いそうな心境になった。
当然だ自分の手で滅ぼしてしまったのだ…
そぅ、かけがえのないものを…
真田(こんな世界どうかしてる!)
真田は発狂寸前まで追い詰められ、
いてもたってもいられなくなり
壁を無理やり叩き壊し、外へ出たのであった。
すると…
外には、何もない闇の空間が、永遠に広がっているだけであった。
その中で、自分の家と自分の姿だけが、
ポツリと立っているだけであったのだ。
真田(な・・なんだここは、いったいどうなっているんだぁあぁああ!!)
真田は気を失って倒れてしまった…。
真っ暗な闇の中で、機械的な声が響いてきた。
声 【【無期懲役囚人015715番 真田 誠 27回目の発狂】】
翌朝…
彼は目を覚ました。
真田の、いつもと変わらぬ朝が始まる…。
世界編第一章へつづく…