短編小説1■□愚問□■~第一話(容疑者)

人がまた一人死んだ。

「くそっ。いったい犯人は誰なんだ…」

篠田警部補の怒りとあせりは、頂点に達していた。


ーーーこの推理小説では、状況の説明は一切省く。

登場人物も篠田警部補だけであるーーーーーーーー



ただここで言えることはただ1つ。

篠田警部補は人一倍正義感が強く、
この「ヤマ」をずっと追い続けてきて、
もぅすでに、ありとあらゆる考察は出し尽くしていた。


(今となっては、全ての人間が容疑者に見える…)


これが篠田警部補の正直な感想だった。

いつも想うこと、それは
「もう絶対に犠牲者をだしてはいけない」

ありとあらゆる「ヤマ」を解決してきた彼だったが、
今回のヤマは一番犠牲者が大きく、
尚且つ犯人の目星すらつかない
全くお手上げの状況になっていた。


そんな中の出来事である。


犯人(……・・)



              …つづく

短編小説1■□愚問□■~第二話(推理)

篠田警部補はひとつひとつの疑問を整理していた。

まず一番大きな疑問、
(なぜ俺の周りでばかり事件が起こるんだ)

(犯人はまるで俺の事を常に見ているかの様だ)

そして事件は一貫性を帯びてない。


そろそろ起きるかな、と思えるころ
ある意味常にベストなタイミングで発生している。

しかも証拠は一切無し。

(まるで神がかりにでもあったようだ…)

篠田警部補の推理は、またふりだしに戻されてしまう。


殺される人間にも一貫性が無い。

金持ちでいけすかない人間が殺されたかと思うと、
人々に安らぎを与える、なぜこんな人が殺されなければ
と思うような人間も犠牲者になっている。

単独犯のようにも見えるし、複数犯のようにも見える。


もはや支離滅裂だ。


しかし篠田警部補は諦めるわけにはいけなかった。

なにが彼をこの事件にこれほどかきたてるのか…。

彼はこの事件には自身の宿命のようなものを感じていて
この事件を解決するまでは、全ては終わらない
自信の存在意味もない、そんな考えに犯されていた。


そのような中


遂になにがキッカケになったのかはわからないが、
もしかしたら、篠田警部補の長年の経験からくる勘か
それとも、執念によるものか

とにかく、直感が働くこととなる。


篠田警部補…(!)

そのころ犯人も…(!)


                 つづく

短編小説1■□愚問□■~第三話(犯人)

遂に犯人がわかった!

篠田警部補「そんな事が…。しかし、もはや
それしか考えられない」



(犯人は…)




[賢明な読者の諸君は、すでにお気づきの方もいるだろう]



篠田警部補「犯人は、「俺」だぁあ!!!」



(も、もはや、それしか考えられない。
もしそうだとすると、今までの事件全てに説明がつく
当然俺には自覚は無いが…しかし…何かが俺を操作している…)


篠田警部補「自分にも、信じがたいが、それしか無い」

そこで問題になるのは、まだ証拠と証人が不十分だということだ。

篠田警部補は、まさか自分を立証する羽目になるとは
今までの人生一度も考えたことは無かったが、
ここまで来たらやるしかない…。

そぅ、なんとしても次の犠牲者が出る前に…。


(それにしても、俺の自覚が無いってのにどうやって…。
ありふれてはいるが、催眠術にでもかけてもらうか。)


篠田警部補は、優秀な催眠術師に記憶の中の潜在意識まで
調べてもらうことにした。


しかし…結果は出なかった。


篠田警部補「そんなはずは無い!
では、いったいどうすればいいのだ!?」


篠田は誰に言うともなく、天に訴えた。


その時である!


犯人「ふふふ…その疑問には私がお答えしよう。」


篠田警部補「誰だ!?」


                  つづく

短編小説1■□愚問□■~最終話(真実)

篠田警部補「何ものだ、お前は!?」


犯人「俺か…俺は犯人だよ」


篠田警部補「そ、それはありえん!ありえるはずが…」



犯人「そうさ、お前は犯人だよ、しかし、真犯人は俺だ。」


篠田警部補「何!では、俺を操作していたのはお前か!
しかし、催眠術では何も出てこなかったのはどういうことだ…」


真犯人「さすがにするどいな。しかし俺を真犯人とするには
十分な証拠と証人が存在するのだよ。」


篠田警部補「ど、どういうことだ・・」


真犯人「ふふふ、まだわからんのか?
以前に言っただろう、この事件には登場人物は
お前しかいないのだよ。
なのになぜだ?なぜ俺はここに存在する?」


篠田警部補「ま、、、まさか…そんなことが、あるはずが…。」


真犯人「ふ、ようやく気づいたらしいな。
そうだ、お前の予想どおりだ。さすが私が作ったキャラだけはある。実に優秀な頭脳と経験をあわせ持っている。
だが、お前には私を捕まえることができん、そぅ永遠にな」


篠田警部補「くっくそ…た、たしかにお前の言うとおりかもしれん。証人も証拠も十分に揃っている、にもかかわらず、俺には
お前を捕まえることができん…。」


真犯人「そうだろう、そうだろうとも。」



篠田警部補「しかし!俺は決してあきらめん!最後まで!」


真犯人「なに!ば、ばかなことはやめろ!おまえがあきらめ
なかったら、この話はどうなる!?」


篠田警部補「俺とお前の戦いは永遠に終わることは無い。そう
永遠になぁ!そろそろ姿を現せ!」




作者「ぅぅぅううううわぁぁあああああああああ!!!!」






                  ~激終~

短編小説3 【世界編:番外章 罪と罰 】

真田は気が狂いそうな心境になった。


当然だ自分の手で滅ぼしてしまったのだ…
そぅ、かけがえのないものを…


真田(こんな世界どうかしてる!)


真田は発狂寸前まで追い詰められ、
いてもたってもいられなくなり
壁を無理やり叩き壊し、外へ出たのであった。


すると…


外には、何もない闇の空間が、永遠に広がっているだけであった。
その中で、自分の家と自分の姿だけが、
ポツリと立っているだけであったのだ。




真田(な・・なんだここは、いったいどうなっているんだぁあぁああ!!)
真田は気を失って倒れてしまった…。





真っ暗な闇の中で、機械的な声が響いてきた。


声 【【無期懲役囚人015715番 真田 誠 27回目の発狂】】





翌朝…
彼は目を覚ました。

真田の、いつもと変わらぬ朝が始まる…。





                  世界編第一章へつづく…